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税理士と会計士は何が違う?相談利用する前に其々の特徴を理解しておこう!

公認会計士や税理士という名称を聞いても、どちらがどのようなことに詳しいのか分からないことが多いです。会計事務所で働いている場合には、両者とも似たような業務を行っています。また、公認会計士は一定の要件を満たすと税理士に登録することが出来ますので、税務も行えるようになり、より違いが分からなくなりがちなのです。

では、どのような違いがあるのでしょうか?簡潔に言えば、公認会計士は監査業務が専門で、税理士は税務業務が専門と言えるでしょう。また、行ってきた業務に違いがあれば、得意とする業務内容も異なります。そのためその人の経歴なども見ながらどのようなことに精通しているのかを、実質的に判断して依頼していく必要があるのです。

今回は、税理士と公認会計士の違いと特徴についてご紹介していきます。

会計士に何を依頼できるのか

公認会計士は監査がメインです。法律で定められている法定監査は、公認会計士にしかできない独占業務となっています。金融商品取引法などで定められている監査を行うというのが、主たる業務と言えるでしょう。

金融商品取引法においては、上場企業が事業年度終了後3カ月以内に提出しなければいけない『有価証券報告書』における『財務諸表』の監査として行われます。これに対して会社法は、大会社(資本金5億円以上又は負債200億円以上)において『計算書類及びその付属明細書』の公認会計士による監査を受けることを義務づけているのです。

これらは、実際に行われている業務内容に不正がないかという監査ではなく、提供された情報をもとに、会計基準に準拠して『財務諸表』等が適正に表示しているかどうかという観点から監査されます。

このような法定監査の他にも任意に行われる監査もあり、法律によって強制されていなくても、社会的にとても有意義な意味があるのです。

なぜなら、公認会計士という公に会計のスペシャリストと、認められている人が会計を監査するわけですから、信用が出来るでしょう。信用経済と言われる現代において、公認会計士における監査を受けて適正とされた場合には、社会的に信用のおける会社と受け入れられます。

もしあなたが人にお金を貸す場合に、自分の財務状態はこれくらいと書類に書いてもらったとしても、その書類に正しく財務状態を表示しているかは分かりません。そんな時に相手の財務状態を専門家がチェックしてくれているとしたら、安心が出来ます。本人以外の人である専門家が、財務状態を確認して適正とみなすことには、そういった意味があるのです。

公認会計士試験においては以下のようなことを勉強します。

・会社法、商法、金融商品取引法
・管理会計論、財務会計論
・監査論
・税法(所得税法・消費税法・法人税法)
・経営学、経済学、統計学等の選択科目

基本的にはお金に関することを学ぶので、会計のプロフェッショナルと言えるでしょう。さらには監査以外にも税理士登録をしている方なら税理士事務所における業務を行うことが出来ます。

法律や経営なども学んでいる為困ったことがあれば、経営のコンサルタントなども積極的にお願いできるでしょう。管理会計論は、会社における原価の計算や戦略を練っていくことにも役立つ知識です。もし経営において不安なことがあれば聞いてみると応えてくれるかもしれません。

また、大会社など法定されていない会社においても、内部において公認会計士を雇えば、その知識を活かして経理や財務においてその力を発揮できるでしょう。専門家が内部にいるというだけで安心感が違います。

このように、公認会計士は多角的な業務を行うことが出来るのです。中でも監査は公認会計士の得意分野と言えるでしょう。また、前述したように公認会計士は登録すれば税理士と同様の業務を行うことができます。ですから、以下でご紹介していく税理士の業務もしっかり確認しておく必要があると言えるのです。

税理士に何を依頼できるのか

税理士の主たる業務は税務であり、税理士の独占業務という税理士にしか行えないことがあります。ですから、税金のスペシャリストとして、それらの業務をこなしているのです。

具体的には、税理士法第2条によって定められた税務の代理・税務書類の作成・税務相談の3つがあります。これらは、税理士にしかできない業務ですので、税理士資格を有しない者が税理士の独占業務を行うと税理士法第59条によって2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されることになるのです。

税理士は顧客の税務に関する相談に乗りながら、適時適切に税務を代理で行い、税務書類の作成を行うことを基本として行っていくのです。また、税務をするためには会計が必須と言えますので、それらも同時に依頼可能です。

また、会社を経営していくにあたり必要な会計の分析・計画などもして、巡回監査を行ったり、必要な保険を紹介してくれたりもします。

中小企業の経営を行っていく際に困ったことにも、応えてくれると言えるでしょう。

税理士や会計士は、相談したい・利用したい内容によって使い分けよう

公認会計士が税理士の登録を行い、会計事務所を運営している場合において、業務内容はほとんど変わらないでしょう。

ですが、決定的に違うのは独占業務です。独占業務は士業としてその資格を持っていないと出来ない業務ですので、大きな違いと言えます。

公認会計士と税理士による独占業務の違いは以下の通りです。

・公認会計士→監査
・税理士→税務(税務の代理・税務書類の作成・税務相談)

これらを依頼する場合には、監査は公認会計士に、税務は税理士に依頼する必要があります。

公認会計士が税理士登録している場合を想定すると、経営学・会社法・管理会計などを学んできているので、より経営に強いと考えられますので、経営相談などに向いているかもしれません。

これに対して税理士は、公認会計士の学ぶ所得税・消費税・法人税以外にも様々な税法を学んできていますので、税務はもちろん節税に関してのプロフェッショナルと言えるでしょう。

まとめ

今回は、公認会計士と税理士の違いと特徴についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

公認会計士は会計のスペシャリストとして監査を主に行い、会社法による大会社への監査や金融商品取引法による上場企業への監査が業務です。これとともに法定されていない任意監査も業務として行います。また、コンサルタントを行ったり内部の監査人として雇用することもできるのです。

税理士は税金のスペシャリストとして税務(税務の代理・税務書類の作成・税務相談)を行い、状況に応じて会計や保険の提案なども行っていきます。

公認会計士は税理士の登録をすることができ、その際に1番大きく違うのはやはり独占業務の相違です。公認会計士は監査を行えるのに対して、税理士は税務(税務の代理・税務書類の作成・税務相談)ができます。ですから、このような独占業務を依頼するのなら、それぞれに依頼するしかありません。

それ以外に関しては、会計事務所として基本的に同様のサービスが提供されています。試験科目から考えれば経営コンサルタントは公認会計士へ依頼して、税金に関することは税理士に依頼すると考えられます。

ですが実際には、試験科目で判断はできません。その他の様々な資格を取得していたり、経験として培ってきた内容によると言えます。実務で行ってきた経歴というのが大切と言えるでしょう。

自分が依頼しようとしている税理士や公認会計士が、どの分野に強いのか実質で判断していくことが重要です。そうすることで、適切に依頼して効率的な経営を行っていくことが出来ると言えます。

今回ご紹介した内容が、税理士と公認会計士の違いと特徴についての理解の一助となれば幸いです。

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