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”一般会計”と”特別会計”とは?それぞれの違いを解説

一般会計と特別会計という言葉を聞いたことがあっても、それぞれどのような違いがあるのかを知る方は少ないです。

一般会計と特別会計は、どちらも国や地方公共団体における会計を指し、税金などの歳出や歳入を経理して管理する会計です。その名の通り一般的な会計なのか特別に区別して把握した方が良いとされている会計なのかに違いがあります。

特別会計については、それぞれ専門性を持って管理することで、より詳細な記録ができるので有用です。内閣府や省庁において管轄が決められていて、それぞれが経理して会計を行っています。どこがどのような特別会計を管轄しているのか把握することが大切です。

民間では管理や保障しきらない部分に関して、政府や地方公共団体が対応していくものが多いです。一般的に、資金を提供している人に対して説明責任というものが発生します。これが政府や地方公共団体の場合、説明責任を果たすべき相手は国民であり、国民に対して透明性の高い会計の状況を公表していくことが重要でしょう。その中でも、透明性を高めていくことが大切な項目が、特別会計として区分されているのです。

今回は、”一般会計”と”特別会計”について、それぞれの違いを解説していきます。

一般会計とは

一般会計とは国や地方公共団体において、基本的な行政サービスの提供に関して経理する会計のことです。

公債や税金などを通じて国民から得た歳入を利用し、教育・福祉・公共施設の整備等生活に必要不可欠と考えられるような、基本的な行政サービスを歳出して提供しています。国民より預かった大切なお金ですから、管理が必須です。

一般的な歳入や歳出の経理を行うことを一般会計と言いますが、具体的な範囲は『特別会計に属さない会計』が該当すると言われます。国や地方公共団体において特別会計以外であり、一般的に必要な行政サービスに伴う歳入・歳出を経理していく会計と考えれば間違いないです。

特別会計とは

管理しやすくするために、特別に設けられている項目について経理する会計です。

総合的に管理していては分かりづらくなってしまうことも有ります。分割して管理することで、よりお金の流れが透明になり、効率的に考えていくことが可能です。

網羅的に考えていくために、予算単一の原則(単一会計主義)をもとに、一体として管理していくことが望ましいとされます。ですが、特別に管理が必要なものがある場合には別途把握し、区分経理することになっているのです。

事業として区分経理していくことで、透明性の高い財務情報を国民に開示することが可能と言えます。特別会計はインターネット等によりストックの情報である『貸借対照表』と、フローの情報である『業務費用計算書』等の財務書類が開示されているのです。

特別会計に該当するのは

特別会計に該当する項目は、令和2年度で13項目です。同じ省庁等が管理している場合もありますが、基本的にはそれぞれ管轄が異なり、より詳細に管理がなされているのです。

以下では、それぞれの特別会計についてご紹介していきます。

交付税及び譲与税配付金特別会計

内閣府、総務省及び財務省が管轄しており、国税等の一定割合を均衡に地方団体に交付したり、信号機・道路標識等の設置・管理などが行われている会計です。

地震再保険特別会計

財務省が管轄しており、民間における損害保険会社の一定額以上の巨額な保険について、国が再保険する会計です。

国債整理基金特別会計

財務省が管轄しており、国債などの債務状況を整理することを目的として行われている会計です。

外国為替資金特別会計

財務省が管轄しており、外国為替相場の急激な変動に伴う為替介入などの為に設けられている会計です。

財政投融資特別会計

財務省及び国土交通省が管轄しており、財政融資資金の運用や産業の開発などが行われている会計です。

エネルギー対策特別会計

内閣府、文部科学省、経済産業省及び環境省が管轄であり、石油などのエネルギー対策に関する経理を明確にするために設けられている会計です。

労働保険特別会計

厚生労働省管轄であり、労災保険事業や雇用保険事業等に関して行われている会計です。

年金特別会計

内閣府及び厚生労働省管轄であり、国民年金事業や厚生年金事業等を管理するために設けられている会計です。

食料安定供給特別会計

農林水産省管轄であり、食料の安定的な供給のために農業経営者への交付金等に関して行われている会計です。

国有林野事業債務管理特別会計

農林水産省管轄であり、国有林野事業特別会計が廃止されたことに伴う債務を、林産物収入などによって返済することを明確にするために設けられている会計です。

特許特別会計

経済産業省管轄であり、特許出願等の事務の高度化される体制の構築、事務手数料の適切な改定を行うために行われている会計です。

自動車安全特別会計

国土交通省管轄であり、自賠責保険金に関わる保険金の支払いや自動車検査登録に関わる手数料の管理などを行うために設けられている会計です。

東日本大震災復興特別会計

東日本大震災の復興資金の流れを透明化するために行われている会計です。共同で管轄することになっており、以下の省庁等が管轄とされています。

復興庁、総務省、法務省、外務省、農林水産省、財務省、文部科学省、国土交通省、厚生労働省、経済産業省、環境省、防衛省、内閣、内閣府

特別会計は何に使われているか

令和2年度の予算によると、国債の借り換えや会計間のやりとりを除いた場合、国債償還費等や社会保障給付費等が歳出の大半を占めます。国債の償還や利子の支払い、年金や健康保険等の支払いを主として使われているのです。他にも地方財政対策や復興経費等にも利用されています。

特別会計においては個別的に把握して計算され、管理することが必要な項目ばかりです。社会保障等が整備されて国民の生活に確かな保障を与えています。東日本大震災の復興資金なども透明化されているので、しっかりと復興に向けて利用されていると言えるでしょう。

まとめ

今回は、”一般会計”と”特別会計”について、それぞれ違いを解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

国や地方公共団体における会計の種類は、一般会計と特別会計に大別されます。一般会計は特別会計以外のもので、基本的な行政サービスを行うために経理する会計であり、特別会計は個別に区分する必要のある項目を経理している会計です。

予算単一の原則(単一会計主義)と言って、網羅的に通観できることなどの利点があるため、財政は通常統一的に管理することが望ましいとされています。ですが、特別会計は個別に管理することがより透明性が増し、明確にしていけるとして設けられているのです。

財政は、国民の納める所得税・消費税・法人税等や国債等により賄われている為、国民に対して説明責任があります。特別会計等区分して会計を行うことで、より透明性の高い財務情報を提供しているのです。

実際にインターネット等において『貸借対照表』や『業務費用計算書』などが開示されており、企業会計の考え方が利用されています。

特別会計は令和2年時点で13種類です。それぞれが個別に重要な役割を担っており、社会保険や年金なども管理されているので、とても重要と言えます。

東日本大震災の復興復興資金等の震災にも特別会計を設定して対応していけるので、特別会計は有用です。一般会計とともに関連付けてどのようなことをしているのか、覚えておくと良いでしょう。

今回ご紹介した内容が、”一般会計”と”特別会計”の違いに関する理解の一助となれば幸いです。

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