今月の言葉

今月の言葉(2021 年 5 月)第190回 DX 時代を生きる ~創造的思考~

先日、高校受験を迎えた娘が、とある学習塾へ入塾しました。入塾したといっても、通う
ための教室は無く、自宅で zoom やオンデマンド動画で受講するオンライン学習塾です。こ
ういった非対面での形式は塾に限らず、ダイエットコーチング、ヨガ、英会話、セミナー、
コンサートなど、多くのオンラインサービスが、もはや当たり前のものとなりつつあります。
リアルな日常の行動は、自粛規制のため未だ狭い世界ばかりですが、オンラインでは日本
だけでなく世界中につながり、その距離は遠いものではなくなってきました。
2020 オリンピックが今夏開催されますが、最新の IT技術を駆使すれば世界中の人と臨
場感を共有できるのではないでしょうか。
DX化が着実に進んでおり、ドラえもんの世界の物だとばかり思っていた自動運転車が
街を走るようになり、携帯電話による電子決済や5G通信、マイナンバーによる個人情報の
一元化など…新しい技術やサービス、考え方が次々と生まれています。今後は更にあらゆる
サービスが自動化、デジタル化していくことが予想されます。当事務所においても、テレワ
ーク勤務や web 会議が当たり前のものとなりました。
このように環境が変化していく一方で、これまでは当たり前に行ってきた直接的な人と
人との繋がりが、減少することが大きな課題だと感じています。

「思考の整理学」(著:外山滋比古 ちくま出版)にある“コンピューター”の一節で、著
者が以下のように述べていました。
―ただ、これからの人間は、機械やコンピューターのできない仕事をどれくらいよくでき
るかによって社会的有用性に違いが出てくることははっきりしている。どういうことが機
械にはできないのか。それを見極めるのには多少の時間を要する。創造性といった抽象的な
概念を振り回すだけでは仕方がない。—
AI が発達してきた今、将来的には多くの仕事は機械に取って代わられるとも言われてい
ます。ならばいっそ、記憶や計算などの機械的な部分は得意なコンピューターに任せ(それ
をセッティング・管理するのはもちろん人間ですが)、節約した時間は私たち“人間”にしか
できない、協調性や創造性を活かした仕事をより磨いていけば、AI との共存も図れると考
えます。
仲間と共感したり、力を合わせたり、自由で柔軟な視点で物事を考えたり、新しい何かを
創造することは、我々にしかできないものです。いい意味での人間臭さ、創造的思考が今後
のデジタル社会を生き延びる強みになるのではないでしょうか。
(文責:小笠原 町好)

関連記事